税理士コラム(福田税理士事務所)

税金・会計の専門家が、節税・決算・金融機関対策・起業など、税務に関するアドバイスを行います

福田税理士事務所
北陸税理士会・富山支部所属
TEL:076-482-5860
FAX:076-482-5788

【執筆実績】
日本実業出版社

【講師・講演実績】
富山県中小企業団体中央会
富山大原簿記法律専門学校
富山大学他

富山県富山市の福田税理士事務所の福田です。

司法書士試験の勉強を通じて、おかげさまで、仕事がスムーズになりました。

ただ、土地家屋の評価などで掘り下げたい部分もあり、不動産鑑定士の試験勉強が良いと言われたのですが、負担が大きく・・・

そんな時に、宅建の勉強は、標準学習時間が300時間ぐらいだけど結構良い、ということを聞いて、宅建の勉強を始めてみました。


1.宅建の勉強
司法書士試験の勉強の流れで宅建の勉強をしてみたところ

・民法については、一部以外は、司法書士試験の勉強で十分

・その他、ある程度知っている部分も多かったので、170時間ぐらいで完成
(司法書士試験の勉強が無ければ、300時間以上必要との印象)

という状況になりました。宅建の勉強を整理してみたいと思います。

宅建2
宅建1



2.権利関係
おおむね、司法書士試験の勉強のおかげで、負担が少なく、借地権・借家権については、かなり細かいところまで勉強することが出来ました。

・借地借家法上の借地権は、建物所有前提の賃借権・地上権で

・相続税上も、その解釈はほぼ同じで

・所得税法・法人税法における借地権は、相続税法に比較して拡大

など、借地権などが、税法以外の法律の視点と合わせて、知識として理解できました。





また、相続税法における財産評価などでおなじみの借地権ですが
・借地借家法上の借地権は原則として30年以上

・更新は20年、10年の流れで、債務不履行等が無ければ建物買取請求権行使可能

・対抗要件は、借地権登記の他、借地上登記建物所有の場合も

・更新無し希望の場合、(50年以上の)定期借地権・(10年以上50年未満の)事業用借地権など



財産評価においてもおなじみとなる借家権ですが
・借地借家法としての保護の対象となる借家権は、建物の(使用貸借ではなく)賃貸借
(借地権とは異なり引渡しに強い権限)

・対抗要件としての賃借権の登記が困難なため、建物の引渡しに対抗要件具備

・造作買取請求権・賃料増減請求権の有無など

・要件具備と引換に、更新なしの定期建物賃貸借の契約が可能


などを学ぶことができました。



3.宅建業法
不動産業を営む予定はないので、最初は、とても苦痛でしたが、現在進行中の譲渡所得の助言業務で、かなり相関性があることもあり、重要性を実感しています。

また、民法や法令上の制限との相関性もあり、35条(重要事項説明書)と37条(契約書)、媒介、クーリングオフや広告など、いろいろと勉強になった部分も多かったです。

供託については、司法書士試験での供託法のうち、(当然ですが)不動産業に関してを大変に細かく勉強する、という印象でした。

端的には
・宅建業法の取引の定義(自ら貸借などは対象外など)

・宅建業法の免許・宅地建物取引士の免許のこと

・万一に備えて最初に準備が必要なお金など(営業保証金・弁済業務保証金(分担金))

・宅地建物取引業保証協会の役割

・広告の規制(かなり細かいことに驚きました)

・重要事項説明(35条)・契約書(37条)

・(3種類の)媒介や代理を巡るルール

・報酬のルール

・クーリングオフ、損害賠償予定、手付金等、担保責任や割賦販売

・住宅の瑕疵の担保に関するルール

などを学ぶことができました。

富山県富山市の福田税理士事務所の福田です。

引き続き、司法書士試験のことを整理してみます。



4.訴訟等(民事訴訟法・民事執行法・民事保全法・供託法)
訴訟関連は、個人的には、かなり苦手でした。
個人的な感想としては
・ボリュームは”民事訴訟法>供託法>>民事執行法・民事保全法”?

・民法・不動産登記法・商法会社法・商業登記法ほど時間がかけられない?

・理解に重点を置くと、とても奥が深く、民法等と同等以上の時間が必要?

・試験対策上は、最低限の学習時間で合格点に到達?

という印象でした。

一方で、税務の現場で役に立つ知識も多く、時間があれば、もう少し勉強したいと思いました。



4-1:民事訴訟法
特に印象的だったのは
・事実には、主要事実、間接事実、補助事実が存在

・裁判所は当事者の主張していない事実を判決の基礎とできない(弁論主義第1テーゼ)

・裁判所は当事者間に争いのない事実(主要事実のみ)は判決の基礎としなければならない(弁論主義第2テーゼ)

・裁判所が当事者間に争いのある事実を証拠によって認定する場合には、必ず当事者の申し出た証拠によらなければならない(弁論主義第3テーゼ)

という部分でした。

税務の実務でも、大変参考になる考え方でした。


4-2:民事執行法
お金(請求権)を払ってくれない場合に、強制的に払ってもらうルールと言われています。
勝訴しただけでは、請求権は満足できない、ということで、債権者の満足のために、とても細かいルールが存在することが勉強になりました。

端的には
・執行には①強制執行②担保権の実行としての競売③留置権の換価④債務者の財産開示

・不動産執行の方法として、家賃収受による方法(強制管理)と売却による方法(強制競売)

・債権執行・動産執行

・金銭債権以外の請求権の強制執行として、直接強制・代替執行・間接強制

などでした。



4-3:民事保全法
お金(請求権)を払ってもらうまでに手続きに時間がかかるので、その間にお金(財産)が無くなってしまうと困るというこで、そのためのルール、などと言われています。

端的には
・民事保全の方法には、仮差押えと仮処分が存在

・金銭の支払い目的には仮差押え

・仮処分①係争物に関する仮処分には、処分禁止の仮処分と占有移転禁止の仮処分

・仮処分②は、仮の地位を定める仮処分

などでした。



4-4:供託
あくまでも個人的な印象ですが、”トラブルが起きているので、より安全のために、公的に認められる機関に、お金を置いておく”という印象を受けました。

端的には
・対象となる物は、金銭・有価証券・振替国債・動産・不動産

・一定の場合には、競売後の代金を供託

・供託の種類は、弁済供託・執行供託・保証供託・没取供託・保管供託の5種類

・供託所の管轄や、供託をする場合の添付書面や記載のルール

・供託後の、戻って来ない場合(被供託者への還付)と、戻ってくる場合(供託者の取り戻し)
などでした。



5.司法書士法・憲法・刑法
税理士業務とはあまり相関性がないのですが、面白みを感じながら勉強できました。

日本税理士政治連盟が強制加入でないのが、確か、南九州税理士会事件だった、というのを噂で聞いていたのですが、憲法の判例にも記載されていました。

富山県富山市の福田税理士事務所の福田です。

引き続き、司法書士試験のことを整理してみます。



3-5:記述試験(不動産登記・商業登記)
私の場合、記述試験問題の練習を通じて、試験全体(多肢択一・記述試験の双方)が、ようやく理解出来るようになりました。

3-5-1:不動産登記
端的には
・遺言、相続関係図や遺産分割協議書、売買契約書や調停調書などから、必要な事項を抜粋して、所有権移転に関連する事項を抽出

・金融機関などの弁済等の資料から、抵当権や根抵当権の抹消登記の申請

・契約書などから、(共同)抵当権・根抵当権などの設定

・抵当権・根抵当権の順位譲渡・放棄など

・ときには賃借権・地上権などの登記申請

という感じでした。


3-5-2:商業登記
端的には
・定款や、取締役会・株主総会の議事録などから登記事項の抽出

・増資の場合、適法でない書類につられて登記申請をしないようにしないといけない

・合併や会社分割の場合、契約書や議事録があっても、債権者保護要件に瑕疵ありの場合、登記申請できない

という感じでした。

いずれも、定款や各種決議等の内容から、適法部分を抽出しての登記申請書作成、という流れなので、これらのトレーニングのお陰で、登記事項証明書の、理解の精度と速度が上昇したと思います。




【最後に】
法律を体系的に理解したいと思い、はじめた司法書士試験勉強ですが
・ボリュームがかなり多い

・直前期には、合格レベルを維持するには、35~42時間/1週間が必要

・多種択一を網羅した上で、不動産登記・商業登記の記述試験勉強を実施して、はじめて登記事項証明書をスムーズに理解できるようになった

・精神的・身体的に苦痛を伴うが、まとまった時間の勉強が可能であれば、得られるものも大きい
と思いました。


一方で
・試験に合格しても、実務としてはかなり奥が深い

・簡単に出来る仕事ではない

・税理士業務と司法書士業務を平行するには、思った以上に大変

・試験の合格・不合格にかかわらず、今後も継続して、安心できる司法書士さんにお願いしたい

ということも感じました。


試験については、5~10年後に、機会があれば、チャレンジしてみたいと思いました。

富山県富山市の福田税理士事務所の福田です。

引き続き、司法書士試験のことを整理してみます。



3-3:会社法
民法に比べると、ボリュームが少ない感じでした。

ただ、個人差があると思いますが、覚えづらいところがいくつかあって、苦労しました。

端的には
・会社設立における発起設立と募集設立

・株式の内容や併合・分割、募集株式の発行と新株予約権、社債

・株主総会と取締役会
(監査等委員会設置会社、指名委員会等設置会社、大会社など)

・増資における第3者割当と株主割当
(自社株移転の場合のみなし贈与と相関性は深いですね)

・組織再編
(合併、分割、株式交換、株式移転、株式交付、組織再編)

・持分会社や社団・財団法人

・問屋、仲立人や場屋営業など

の知識が勉強になりました。



3-4:商業登記法
不動産登記法に比べると、ボリュームが少ないのですが、結構苦労しました。

端的には
・(一部例外ありも)定款変更はとにかく株主総会の特別決議

・第3者割当と株主割当では、登記に必要な添付資料が異なる

・役員登記申請における、取締役会設置会社か否か等で、登記に必要な添付資料が異なる
(選任と就任承諾の区別の理解に苦しみました)

・組織再編における、債権者保護の手続きの、微妙な違い

など、添付資料で苦労しました。




不動産登記・商業登記については、択一だけでは、おぼろげだったんですが、記述式の問題の練習をはじめて、ようやく理解できました。

そして、
不動産登記・商業登記だけでなく、民法・会社法の不明点

記述式問題の練習によって、随分解消
されました。





個人的には
・理解より進捗を優先させる

・その時点で理解しきれなくても、不明点が、他の科目の問題演習にヒントがあったりする

・そのため、とにかく、何回転も問題演習を実施する



ことが、司法書士の試験勉強の進め方としては、良いような気がしました。

富山県富山市の福田税理士事務所の福田です。

引き続き、司法書士試験のことを整理してみます。



3-1:民法
かなりボリュームが多く、最初は何をやっているか良くわかりませんでした。

こんなもの分かるか、と思いながら、何十回も解いていると、わかってくるもんですね。

あと、税法よりも、解釈に幅が存在しやすいような気もしましたが、判例が多いのも、その関係かもしれない、などと思ったりしました。


端的には
・相続対策の前提としての贈与を考える場合、制限行為能力者や意思能力者の定義はとても重要

・債権と物件の違いは、賃借権と地上権の問題の回答を通じて理解できた

・賃貸借と使用貸借について、税務の基礎となる法務の考え方が勉強になった

・根抵当権の元本確定などという言葉を初めて知った

・債権譲渡は思った以上に奥が深い

・確定日付に関する理解が深まった

・占有権を理解するには、占有権に関する問題を回答するのが近道?

・これでもかと言うくらい親族図を書いたので、親族図を書くスピードが速くなった
・ほかにも沢山

という感じです。


”民法がいまいち”という感覚は、追いつめられるくらい問題を解いたおかげで、消え去りました。

あと、担保物権については、国税徴収法(基本通達)でよく出てくるので、国税徴収法を受験された方であれば詳しいのかなあ、などと思ったりしました。



3-2:不動産登記法
一番最初に出てきた、所有権保存って何?からスタート。

訳もわからず、2か月くらい?が過ぎたころに、なんとなく、わかってきました。

私の場合は、民法と同じく、何十回も解いて、ようやく、わかってきました。


択一過去問だけでは、理解に苦労したものの、
不動産登記申請形式の記述試験の回答を通じて、民法・不動産登記法の理解が深まり
ました。



記述試験の練習は、なかなかしんどいですが、理解には欠かせないと思います。

端的には
・表題登記と甲区・乙区を巡る法務

・所有権保存(不動産登記法第74条1項・2項)や、売買・相続その他の所有権移転と登記事項証明書の見方

・抵当権・根抵当権を巡るあらゆる登記のパターンを通じての、登記事項証明書の見方

・税務の書籍で見ることのある相続財産法人や、特別縁故者不存在からの共有者への持分移転

・登記事項証明書の隅々までを、スムーズに、ストレスなく理解できるようになった

・地上権・賃借権の登記や、仮登記、ほかにも沢山

という感じです。



・登記事項証明書の見方が良く分からないと思って始めた司法書士試験勉強ですが
・不動産登記法だけでなく、民法の知識が無いと、登記事項証明書は理解できない
・司法書士さん凄いなあ

とも感じました。

富山県富山市の福田税理士事務所の福田です。

税理士事務所をはじめて間もないころから
”税法以外の法律の知識をもう少し増やしたいなあ”
と思いつつ、日々の仕事に追われつつ・・・

でも、どこかで区切りを決めて、と思い、2年ほど前から、司法書士試験の受験勉強を始めてみました。

少しずつ仕上がってきて、いい感じだったのですが、体調を崩してしまい、周囲の方々に迷惑をかけそうになったので、中止しました。



標準学習時間は2,000~4,000時間
などと聞いた事もあったのですが、1年半で2,400時間程度勉強したこともあり、全範囲をある程度網羅できたので、税法以外の法律を、たくさん勉強させて頂きました。

受験勉強を通じて、いろいろと感じたことがあったので、整理してみたいと思います。


司法書士3司法書士2
司法書士1




1.デメリット
・とにかく苦しい

”1日3時間で”との噂を聞いたものの、安定して合格するには、直前期には”30~42時間/1週間”の勉強時間が必要(記述1.5時間前後+多肢択一)

・土日も勉強付けになる

・家族がいる場合には、白い目で見られる

・気が付かないうちに疲労が蓄積して、過労になってしまうと、健康上問題が発生する

・とにかく苦しい

まずは、デメリットの点をいろいろ並べてみましたが、今度は、メリットについて考えてみたいと思います。


2.メリット
”税理士業務とは関係ない”と言われることもあり、このあたりは、個人差があると思います。

あくまでも個人的ですが、今まで曖昧だった事柄が、相当程度明確になりました。

曖昧な知識が不安に繋がるという思いが、ずいぶん解消されました。
(”苦しさと不安の比較衡量”的な感じかもしれません。)

今度は、司法書士試験の受験科目※を通じての印象について、整理してみます。
(※民法・不動産登記法・会社法・商業登記法・民事訴訟法・民事執行法・民事保全法・供託法・憲法・刑法・司法書士法)


3.民法・不動産登記法・会社法・商業登記法
これらの4つは、学習時間が最も多く、中心的かと思います。
あと、良く言われるそうなのですが
・民法と不動産登記法は相関性があるので一緒に勉強
・会社法と商業登記法は相関性があるので一緒に勉強
と思いました。

次回以降は、より掘り下げて検討してみたいと思います。

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