税理士コラム(福田税理士事務所)

税金・会計の専門家が、節税・決算・金融機関対策・起業など、税務に関するアドバイスを行います

カテゴリ: 成長戦略

富山県富山市の福田税理士事務所の福田です。



前回に引き続き、国税庁Q&Aの件についていろいろと検討してみます。


前回の記事に関して、ご覧頂いている皆様におかれましては、様々なご意見があるかと思います。



但し、個人的には、"通達と異なるQ&Aでは?"という印象を受けて、少し違和感を感じました。


また、このQ&Aを見ていると、根拠通達が記載されているものもいくつかあるのですが、この問1に関しては、根拠通達が記載されていません。




【もう一度消基通9-1-2を読んでみると】


ただし、もう一度消基通9-1-2を読んでみると、次の表現についても、気になりました。


・・・"引渡しの日として合理的であると認められる日"・・・



この合理的であるかどうかについては、逐条解説にも詳しい解説はなく、様々な読み方が可能かと思いますが、今回のような税率改正前後においては、8%の適用をすることが合理的ではないとも考えられるような気がします。




【商慣習など実務的に考えていると】


販売者が5%として預り消費税を計上しているのに、購入者が8%として消費税を控除するというのは、おかしいとも考えられます。



この取引で益税が発生することも考えられますので、そのような観点からのQ&A公表なのかな~と感じたりしました。




【経理処理の実務対応としては】
経理担当者におかれましては、"ただでさえ忙しいのに、税率引き上げで事務処理がてんてこまいだ"という声も聞こえてきそうです。



そのような観点からは、国税庁のQ&Aが公表されましたので、実務の拠りどころとしては、有り難いな~と感じたりしました。




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富山県富山市の福田税理士事務所の福田です。



平成26年4月1日以降において、消費税率が5%が8%に引き上げられることになります。



そして、実務的にはなかなか見えてこないこと多かったのですが、平成26年1月に公表された国税庁Q&Aで、実務的な細かい指針について触れられているようです。



ただ、この指針について、少し違和感を覚えたので、掘り下げて考えてみることにします。




【具体例(国税庁Q&A問1を参考にしました)】


・物品の販売者であるB社は、平成26年3月30日に出荷した。


・B社は出荷した日において消費税法上の資産の譲渡等があったものとしているので、当該出荷に係る請求書において、消費税率の適用を5%とした。


・B社から物品を購入したA社は、受入後、平成26年4月5日に検収が完了した。


・A社は、仕入につき検収基準に仕入を計上している。



このような場合において、A社が適用することとなる税率がどうなるかについて考えてみます。




【国税庁の法解釈を示すものとされている消費税法基本通達にはどのように記載?】
上記のケースで、A社適用税率の判断の根拠になるのは、消費税法基本通達(以下「消基通」とします。)11-3-1(課税仕入れを行った日の意義)に該当するものと考えられます。



そして、これを読むと、一般的には消基通の第9章の取扱いに準ずるとあります。



今回のA社のケースでは、消基通9-1-2(棚卸資産の引渡の判定)が適用税率の判定にあたっての拠りどころとなります。




【消基通9-1-2を一部抜粋】
この通達のうち、判定に重要と考えられる部分を抜き出してみました。


"当該棚卸資産の種類及び性質、その販売に係る契約の内容等に応じてその引渡しの日として合理的であると認められる日のうち、事業者が継続して棚卸資産の譲渡を行ったこととしている日"



継続して検収基準を適用している場合には、検収基準になります。



そして、検収日は平成26年4月5日であるため、8%となります。




【国税庁のQ&Aによると?】
国税庁のQ&Aによると、次のような考え方になるようです。



"販売者が5%の適用をするものとして考えているので、A社は販売者と同じく、5%の適用となる"



消費税率が平成26年4月以降上昇することを考えると、平成26年1月に公表された国税庁の見解に沿うことが現状で取るべき選択肢になるだろうと思います。



ところで、個人的には、どうも腑に落ちない部分も感じたので、次回以降、自分の中に落とし込むためにいろいろと掘り下げて検討してみることにしました。





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